家族経営者で確定申告の制度をうまく利用し節税したい人もいると思います。
また、家族経営にお得な制度について気になる人もいるでしょう。
確定申告時に家族の給与を経費として申請すれば節税効果が見込めます。
ただし、年間半年以上の勤務時間が必要など、経費にするにも条件が必要です。
当記事で、確定申告に備えて申請することで経費にできる方法を解説します。
目次
専従者として申告すれば家族への給与を経費にできる
家族に支払う給与は税務署に確定申告することで経費にできます。
確定申告には家族を専従者として扱い、控除できる制度があるためです。
専従者として申請できる家族には条件があります。
- 個人事業主と生計を一つにして暮らしている配偶者や親、祖父母、子ども
- 年齢が15歳以上
- 年間6ヶ月以上は従事していること
例えば、「たまに仕事の手伝いをして、報酬をもらっている」という親族がいる場合は、年間6ヶ月以上の従事という条件を満たせていない可能性があります。
専従者控除を申請するときには、条件をすべて満たしているかあらかじめ確認しましょう。
専従者になると配偶者控除は受けられない
配偶者が青色事業専従者給与の届出を提出すると、給与を経費にできる代わりに配偶者控除を受けられなくなります。
配偶者控除は働いていない配偶者を対象とした制度です。
そのため、配偶者を専従者として申告することで控除の対象から外れることになります。
配偶者控除を受けるため、給与をもらいながら専従者の申告をせずに控除を受けることもできます。
ただし、専従者控除より上限が低くなるので、配偶者控除の年間金額か専従者控除の年間金額を、比較し金額が高い方の控除を選択するといいでしょう。
青色申告と白色申告で控除ができる金額が異なる
確定申告の際、青色申告と白色申告の専従者控除は、限度額や計算方法に違いがあります。
【白色申告と青色申告専従者控除の違い】
| 白色申告の控除額 | 青色申告の控除額 | |
| 専従者が配偶者 | 86万円までもしくは所得を専従者の数に1を加えた数で割った額 | 申請した金額 |
| 専従者が配偶者以外 | 50万円までもしくは所得を専従者の数に1を加えた数で割った額 | 申請した金額 |
- 白色申告(事業専従者控除)
専従者に支払う給与には上限が決められています。
配偶者が86万円、配偶者以外の控除は50万円まで、もしくは控除をする前の事業所得等の金額を『専従者の数+1』で割った金額の少ないほうが上限になります。
- 青色申告(青色事業専従者給与)
事前に専従者届出書に給与額を記載して税務署に提出することで、記載した額まで支払うことができます。
届出書に記載する金額が上限額なのでそれ以下でも問題ありません。
業務内容に対して上限額が見合っていないと、税務署から修正の通達が来るので業務に見合った妥当な金額で申請しましょう。
専従者が副業している場合は収入を確認
専従者が副業をしている場合、副業による収入がいくらからなのか確認をしてください。
副業による収入が20万円以下であれば問題ないのですが、年間で20万円を超えると確定申告が必要になり税金を支払う必要があります。
青色専従者に支払う給与額の目安
【税金が発生する金額】
| 所得税 | 年間103万円 |
| 住民税 | 年間100万円 |
| 源泉徴収 | 月8.8万円 |
青色専従者に支払う給与額は月額8万円が目安になります。
専従者に支払う給与を経費にできても、給与額が一定を超えると所得税や住民税、源泉徴収の対象となり、支払う税金が増えてしまう可能性があるためです。
所得税と住民税の発生を抑えるには、年間の給与が100万円未満になるように調整する必要があります。
また、源泉徴収は月に8.8万円を超えると必要になります。
専従者への給与を月額8万円にすると年収は96万円になり、同時に源泉徴収が必要な金額未満になるので各種税金の支払いが発生しません。
そのため、税金の支払いを抑えられるのが月額8万円というラインになるのです。
専従者控除を受けるための事前申請の方法
青色申告と白色申告の申告期限は異なります。青色専従者控除の期限は申請する年度の3月15日まで厳守です。
白色専従者控除の場合は申請が不要であり、確定申告のみで大丈夫です。
【区分ごとの提出期限】
| 区分 | 期限 |
| 青色申告 | その年度の3月15日まで |
| 白色申告 | 事前申請は不要 |
期限に間に合わず、青色申告を予定していた場合でも白色専従者控除の申請しかできません。
青色専従者控除を受ける場合は、期日に間に合うように申請の準備を進めましょう。
まとめ
専従者控除を受けることで給与を経費にできますが、条件次第で限度額があることや専従者として申請が必要であります。
家族経営者で専従者がいる場合は是非、控除の検討してみましょう。
申請がわからないとき、提出のタイミングがないときなど税理士に相談する手段もあります。
専従者控除か配偶者控除に関する助言もいただけるので家族経営者で確定申告に不安がある人は税理士などの専門家に相談についても考えてみましょう。