家族経営で飲食店をしたいと考えているけど、どうすればうまくいくか知りたい人もいますよね。家族への給料はどうすればいいか知りたい人もいるでしょう。
家族経営であることによって、プライベートと仕事の区別が難しかったり、家族との関わり方によっては他の従業員から不満が出てしまったりするケースがあります。
当記事では、家族経営の飲食店で成功するためにはどうすればいいかを解説します。家族への給料の扱いや手続きについても解説しますので、参考にしてみてください。
目次
家族経営で飲食店を成功させるためには
家族経営で飲食店を成功させるために意識することとしては、次の通りです。
- 家庭の問題を職場に持ち込まない
- 他の従業員と平等に接する
- 役割分担を決める
家庭の問題を職場に持ち込まない
家庭の問題を職場に持ち込まないようにしましょう。職場の雰囲気が悪くなり、他の従業員やお客さんが居心地の悪さを感じてしまう可能性があるためです。
家や職場で一緒にいる時間が長くなるため、家族内でケンカや揉め事が生じてしまうケースがあります。雰囲気が悪くなると、他の従業員も働きづらいし、お客さんに伝わることで次回以降の来店に影響してしまう恐れがあります。
家族内でケンカやわだかまりが生じた際には、早期に解決を図り、プライベートと仕事を区別するようにしましょう。
他の従業員と平等に接する
家族と他の従業員とを平等に接しましょう。扱いに差が出てしまうと、従業員のモチベーションが下がったり不満が溜まったりすることで、結果として離職してしまう可能性があるためです。
同じ業務を行っていても、家族には甘く、他の従業員にきつくなってしまったり、逆に家族に対してきつくなってしまったりすると、不平等に感じ不満を抱く原因にもなりかねません。
お互いを尊重できるように、従業員であれば家族かどうかに関係なく平等な扱いを意識しましょう。
役割分担を決める
家族と役割分担を決めましょう。他の従業員は誰の指示を聞けばいいか分からず、混乱を招く可能性があるためです。
他の従業員からすると、家族従業員も経営者と同様に思えるため、指示が異なった場合に誰に従えばいいか分からなくなります。
キッチンとホールなどでそれぞれの役割分担を決めて、自身が担当しない業務に関しては口を出さないようにしましょう。信頼関係がある家族だからこそ任せられ、それぞれの仕事に注力することができます。
家族を青色事業専従者にすることで給与を全額経費にできる
事業主が青色申告者の場合、家族を青色事業専従者にすることで家族に支払う給与を全額経費にすることができます。青色申告の特例として認められているためです。
専従者とは事業主とともに事業に従事している事業主の家族を指します。専従者には人数の制限がないため、配偶者と親といったように複数にすることができます。
家族に給料を払うことで所得の分散につながり、世帯として課税される住民税や所得税を抑えることができる場合があります。
ただし、専従者給与を支払うことで、扶養(配偶者)控除を受けられなくなることを覚えておきましょう。
所得税の青色申告承認申請書を税務署に提出すれば青色申告できる
所得税の青色申告承認申請書を税務署に提出すれば青色申告ができるようになります。
青色申告には家族に支払う給与を経費にできるだけでなく、最大65万円の特別控除を受けられたり、赤字を3年間繰り越せたりといった特例があります。
これから飲食店を始めようと考えている場合は開業届に加えて、所得税の青色申告承認申請書も一緒に税務署に提出するようにしましょう。
家族を青色事業専従者にするための要件
家族を青色事業専従者にするためには、次の要件を満たす必要があります。
- 事業主と生計を一にする配偶者その他の親族である
- 年齢が15歳以上の家族や親族である
- 6カ月以上事業に従事している
同居していれば「生計を一にする」とみなされます。しかし、同居していなくても、生活費や学費などを送金している場合であれば、生計を一にしているとみなされます。
また、労働量や時間は問われませんが、他に本業がある場合には、専従者とはみなされなくなる可能性があるため、注意が必要です。
事前に青色事業専従者給与に関する届出書を提出しなければならない
青色事業専従者給与の適用を受けるためには、事前に税務署に青色事業専従者給与に関する届出書を提出しなければなりません。
青色事業専従者給与に関する届出書(https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/annai/12.htm)は国税庁の公式サイトからダウンロードできます。
青色事業専従者給与に関する届出書は、青色事業専従者への給与を経費にしようとする年の3月15日までに原則として提出しなければなりません。提出期限は年によって異なる場合がありますので、国税庁の公式サイトを確認するようにしましょう。
届け出た給与を超えて支払うと経費にできない
届け出た給与を上回って支払うと、上回った分は経費として認められません。
たとえば、青色事業専従者給与を10万円として届け出ていた場合、業績が良いからといって15万円を支払っても、5万円は経費にはできません。
給与金額を変更する場合には、事前に「青色事業専従者給与に関する変更届出書」を提出するようにしましょう。
なお、届出書に記載する金額は上限額であり、下回る分には問題ないことを覚えておきましょう。
他の従業員の給料と比較して過度に高額だと認められない場合がある
家族以外の従業員と比較して過度に高額な給料を家族に支払っている場合、経費として認められないことがあります。青色事業専従者給与は、労務の対価として相当であると認められる金額であることが定められているためです。
他にも、同業他社の給与水準も考慮される場合があります。家族だからといって、正当な理由がなく、高額な給与にすることは避けましょう。
事業者ごとに状況は異なるため、青色事業専従者給与の金額は税理士などの専門家に相談して決めると良いです。
まとめ
家族経営で飲食店を成功させるためには「家庭の問題を職場に持ち込まない」「他の従業員と平等に接する」「役割分担を決める」を意識しましょう。
家族経営の場合、青色事業専従者給与にすることで全額経費にでき、世帯として課税される住民税や所得税を抑えられる場合があります。
ただし、過度に専従者給与を高額に設定してしまうと経費として認められないケースがあるため、税理士などの専門家に相談してから、金額を設定するのが良いです。